35歳でガンになるなんて

35歳で大腸がんステージ4。生きた証をここに残します。

これはチキンレースなのか?

抗がん剤1クール目は吐き気との闘いでした。一晩吐いた後、水を飲んではまた吐き、何もせずとも吐き…

結局点滴に繋がれて1週間入院しました。

 

次は2週間後かぁ

これをあと4回。

 

医師からは副作用が強く出たので薬の量を減らすことを勧められました。

 

 

 

この時、私は悟りました。

"抗がん剤治療とはチキンレースでガンか私どちらが先に根を上げるか"だと

 

 

"どちらが崖のギリギリまでフルスロットルで車を走らせれるか"

 

 

私は薬の量を減らすのに躊躇しました。あんなに苦しい経験はもうしたくないし、そうなる事が分かっていて点滴針を体に刺すことに耐えれそうにありませんでした。

けど、そうすることで相手に負けるのではないかという考えが頭から離れませんでした。相手が横で走ってくれたらいいのに…

私の足はアクセルペダルから離れつつありました。

 

すると医師は私にこう言いました

「ヒコイチさん、ガンとの闘いは長期戦です。ヒコイチさんはまだ若い。根治のために薬の量を減らすのに抵抗があるのは分かりますが、残念ながら毎回これに耐えられるとは思えません。抗がん剤は継続する事が大事なのです。貴方の元気がないと家族も辛いですよ。」

 

 

そして、2クール目からは抗がん剤の量を少し減らし、吐き気留めを増やしてトライすることになりました。

 

2クール目以降も吐き気には苦しめられましたが、なんとか耐えることが出来ました。

 

何気に辛かったのが、冷たいものを触ると皮膚が痺れることです。

 

点滴して5日ほどは冷たい飲み物とアイスが食べれないのは辛かったです。

 

 

 

【追伸】

 

Yahooニュースでクワマンさんが大腸癌で、副作用に耐えれず抗がん剤治療を中止するという記事を見ました。

 

この苦しさは本人にしか分からないし、副作用の大きさも人それぞれなので、いろいろな選択肢があっていいと思います。

 

当時の私は少し極端な考えを持っていましたが、大事なのは本人の意思を尊重することです。

 

 

「なぜやらないのか?」

「やれば良かったのに」

 

 

これを言われると本人は酷く傷つきます。

 

 

クワマンさんが抗がん剤の苦しみから解放された分、充実した日々を送る事を願っています。

 

 

お互い生き延びましょう。